ドリーミー刑事のスモーキー事件簿

バナナレコードでバイトしたいサラリーマンが投げるmessage in a bottle

8月27日の思い出①(ハポンで「いざッ、now」を観た話)

8月27日土曜日。

まずはPAPERMOON細田さん主催のイベント「いざッ、now」を観に行くために鶴舞ハポンへ向かう。

 

トップバッターはPAPERMOON。この日はスリーピースのバンド編成だったんだけど、これがすこぶる良かった。細田さんはソングライターしてロックよりも完成度の高いポップスを指向していると思うんだけど、その音楽性とこの日のガレージな編成には大きなギャップがあった。でもそのギャップを埋めんとする果敢さがなんとも愛らしく、また頼もしく感じたのです。さすが名古屋インディーのヤングライオン…。

 


そして続いては初めて観る檸檬。今さら初めてなんて大きな声じゃ言えないくらいに先日リリースしたEPが素晴らしかった二人組。アコギとタンバリンだけ、歌もユニゾンという、一見びっくりするくらいシンプルなスタイルなんだけど、このスタイルじゃないと表現できないものがあることをわかっている感じがめちゃくちゃカッコよかった。完璧なインディーポップと出会った…という衝撃。10月にリ・ファンデ君と奇妙礼太郎さんが得三で開催するイベントにも出演されるということで、とても楽しみである。しかし得三と磔磔を間違えてその旨を伝えてしまい、お二人に怪訝な表情をされたのはここだけの話にして頂きたい。

 


そして本日が初ライブというCars, Taxes, and Tomatoes。最初の曲がすきすきスウィッチのカバーということでナイポレ大好きっ子としてテンションがはね上がってしまった。清々しいくらいまっすぐにねじれたニューウェーブバンド。まだオリジナル曲は少なく、演奏も何度か止まったりしてたけど、それもまた何かが生まれる瞬間に立ち会っていることを感じさせてくれる感触があって良かった。

 


そしてトリはマーライオン。それこそ細田さんの紹介でzoom飲み会をやったことがあったけど、ライブを観るのは3年ぶり。しかしその間に出した楽曲がどれもめちゃくちゃ良いんですよね…。楽しいのにさびしい、シャイだけど大胆。こんなにチャーミングで優しい世界がありますか…と言いたくなる歌とパフォーマンス。声が出せないコロナ禍バージョンの「ボーイミーツガール」のコール&レスポンスも泣けてくるほど最高だった。この日は夏バージョンのセットリストだったけど、秋冬ものを着たライブも観たくなってしまった。数年越しに聴く「北北西に飛んでいった」とか、たまんないだろうな…。

 


正直、4組も出演するイベントだとどうしても集中力が切れてしまうんだけど、この日はずっと楽しかった。それぞれの音楽性はわりとバラバラなんだけど、愛すべき不器用さという点で繋がっているような気がしたし、そのユニークさが昼間のハポンの空気に合っていて、とてもあたたかい気持ちになりました。

 


本当はもっとゆっくり余韻に浸っていたいところだったけど、急いで会場を後にして中区役所まで。「私たちの表現の不自由展」の予約時間が迫っていたのである…(長くなるのでいったん切ります)。