関美彦さんとさとうもかさんを迎えて開催するイベント『Sons of Nice Songs Vol.2』、いよいよ開催まであと二週間となりました。
先日はもかさんのライブについて書いたので、今回は私がなぜ関美彦さんのライブを企画したいと思ったのか、ということについて書いてみたいと思います。
私が初めて関美彦さんの音楽を聴いたのは実はかなり遅い。それは今から10年くらい前、場所は下北沢のCITY COUNTRY CITYだった。
親しげで洒落たメロディー、メロウ度100%の歌声、そしてセンスが良いフレッシュなアレンジにすっかり心を奪われてしまい、思わず「これ誰ですか?」と親切な店員さんに話しかけ、それが関美彦というシンガーソングライターが2004年に出した『Spilberg』というアルバムであるということと、曽我部恵一がプロデュースを手がけていることを教えてもらった。
そしてこのシンガーソングライターが、私の愛読書である曽我部恵一『昨日・今日・明日』に、「穏やかな種類のミュージシャンで、気持ちのいい人間」として登場する人物であるこということも、すぐに知ることになる。
ともかくそれ以来、この『Spilberg』というアルバムは、私の生涯ベストアルバムの一つとして君臨し続けているし、既発作である『Sex,Love & Sea』、『Five Easy Pieces』も遡るとともに、今のところの最新作『Hawaii』も長い時間をかけて身体の中に染み込ませてきた。
この歌をぜひ、もっと多くの、東京以外の音楽好きに聴いてもらいたい、というシンプルな思いこそが、このイベントの出発点なのです。
とは言え、その素晴らしさを伝える手段がなぜライブなのか。ブログやツイッターではダメなのか。
その理由のひとつは、彼自身が極めて優れた音楽リスナーであるという点だ。
Spotifyで関さんが公開しているプレイリストを聴いてもらえばわかるのだけれども、3時間以上のボリュームがあるのに、すべてが名曲。誰が聴いても素晴らしいとしか言いようのないポップミュージックが並んでいる。
それもそのはずで、関さんはかつて田島貴男や木暮伸也も店員を勤め、現在もライターの松永良平氏が勤務しているというハイファイレコードストアの店員だったのだ。
「渋谷系原理主義者」という彼の自称は伊達ではなく、行き当りばったりで音楽を聴きかじっているだけの私が、その桁違いの蓄積の中から生み出された音楽の魅力を文字にすることは到底不可能、と思っている。
これは実際にライブハウスで、関さんの膨大な脳内コレクションに裏打ちされた芳醇な歌を、皆さん自身のの耳で感じてもらうほかないのです。
そして最後に、なぜ今なのか?という点についても書いておきたいのだけれども、この問いに対する答えはとても簡単で、近年の関さんの活動が非常に素晴らしいものだから、ということに尽きる。
オリジナルアルバムの発表こそしばらくないものの、プロデュースを手がけた昨年の青野りえ、今年の広瀬愛菜。
いずれのアルバムもアーティスト本人の魅力を引き出しつつ、上述したような関さん自身のキャリアや才能もさりげなく感じさせる見事な仕事ぶりで、私も思わず拙い文章でその感動を綴った。
dreamy-policeman.hatenablog.com
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やっぱり関さんは2018年に聴いてもらうべき音楽家だ、と思い至ったのです。
どうか今、この時を逃さないでほしいな、と思います。
というわけで、長くなりましたが、12月15日にハポンへ足を運んで頂ければ、きっと私の言っていることがわかってもらえると思います。
ぜひ遊びに来てください。
-Sons of Nice Songs Vol.2-
日時:12/15(日)14:00開演
出演:関美彦、さとうもか
料金:前売2000円+1D(中学生以下無料)
予約web:https://reserva.be/dreamy1