ドリーミー刑事のスモーキー事件簿

バナナレコードでバイトしたいサラリーマンが投げるmessage in a bottle

2019-01-01から1年間の記事一覧

思い出野郎Aチームのパーティーに行った日

思い出野郎こそが日本一のパーティーバンドである。もうそう言い切ってしまっていいだろ、と言いたくなる最高の夜だった。 それはただごきげんな音楽でオーディエンスを盛り上げるということだけじゃない。ソウルミュージックというものが、パーティーという…

植本一子『台風一過』を読んだ

ようやく夏が去ってくれそうな気配が感じられた日曜日の夕方、家族で名古屋へ。ON READING で濱田紘輔さんの写真を受け取る。ちょうど3ヶ月ほど前、家族四人でわちゃわちゃ言いながら選んだ一枚。アメリカ西海岸を旅しながら、コインランドリーの風景を切り…

夏休みのこと 〜曽我部恵一・さとうもか・SAGOSAID ・あいちトリエンナーレについて〜

今年の夏休みは下の娘が定員オーバーで学童に入ることができなかったため、祖父母の力も借りつつ、私と妻が順番に仕事を休んで(あるいは家で仕事をしながら)学校と塾の宿題、自由研究、読書感想文、部活の送り迎えなどをやったりやらせたりしなければなら…

ロロ「はなればなれたち」とはなんだったのかを考える

さる6月29日、吉祥寺シアターにて劇団ロロの公演『はなればなれたち』を観てきた。 なんといっても私の観劇はこれで3回目、しかも過去2回はいずれもロロ。それでいてロロの劇団史にも詳しくない…という感じなので、今から書くことはまったくあてにならない、…

森道市場2019に行ってきました

今年も森道市場に行ってきました。 しかも三日間。 おかげで今は肩が、背中が、首が、もうガタガタなんですが(前の日記で「老いを感じない」などと書いた罰か)執念で備忘録を残しておきたい。 初の金曜開催となった1日目。 とりあえず、涼しい・空いてる・…

5月のこと。

この5月で41歳になった。 若い時にイメージしてた40代というのは、首まで砂風呂に埋められた人のように、仕事とかローンとか体力の低下とか、ほとんど身動きの取れない生き物であり、そしてたぶん実際はその通りのはずなんだけど、のしかかった砂の重さをや…

火の玉のゆくえについて 台風クラブ「火の玉ロック」

「うたのゆくえ」の余韻も未だぼんやり心に残る中、京都から台風クラブの「火の玉ロック」の7インチが届いた。 新曲のタイトルがジェリー・リー・ルイス往年のスタンダードナンバーと同じと知った時から、これはきっと広大なハイウェイを全速力でブッ飛ばす…

第二回うたのゆくえ(二日目)に行ってきました

地方分権のかけ声も今は昔、政治も経済も東京への一極集中の度合いを高めまくってる現代の日本。 しかしポップミュージックの世界においては各地方をベースにしつつも、活動全国区で活躍するミュージシャンやレーベルが目立つ。 その背景には在京メジャーレ…

そして人生は回る。 さとうもか「Merry Go Round」について。

老若男女を問わず聴く者すべての心を奪う名曲ばかりがずらりとならんだ、さとうもかのデビュー作「Lukewarm」。 待ちに待ったセカンドアルバム「Merry Go Round」は、あのつい口ずさみたくなる親しみやすさはそのままに、より深い感情が刻み込まれた楽曲が13…

Lee & Small Mountainsのラストライブを観た話。

リースモの音楽とは、キリンレモンである。 さわやかな甘さとほのかなすっぱさ。それでいてパンチのある炭酸が効いていて。なによりも、いつ飲んだって絶対に美味しい。 あまりにもさりげなく、優しい面持ちでいてくれるものだから、刺激的なコピーを引っさ…

新しさの洪水。長谷川白紙とCRCK/LCKSのライブを観ました。

一日中オフィスに篭って一つでも多く今年の言い訳と来年のはったりを考えねばならない年度末。 それなのに突如ぶち込まれた取引先との打ち合わせ。 うんざりしながら日時を確認すると、3月7日の夕方。場所は新栄…ってことはとうの昔に諦めていたCRCK/LCKSと…

人生のクロスロードが重なり合った夜。THE COLLECTORSのライブに行ってきた話。

自分でも信じられないことだけれども、最後にコレクターズのライブを観たのは今から12年前、2007年2月広島クアトロでサンボマスターと対バンした時だ。 そして最初に彼らを観たのはそこからさらに遡ること6年前の2001年。 会場はクアトロよりもずっと小さい…

スカートの新作をココナッツディスクで買った日のこと

さる1月22日、私は都内某所に出張していた。 仕事で東京にしょっちゅう来ているものの、レコード屋さんが営業しているような時間にフリーになることはめったになく、しかもその日はスカートの新曲「君がいるなら」のフラゲ日だった。 取引先での打ち合わせ…

20181228『サニーデイ・サービスの世界 追加公演 “1994”』

『サニーデイ・サービスの世界 追加公演 “1994”』に行った。 2018年5月に亡くなったドラマー・丸山晴茂の追悼ということで、メンバーは曽我部恵一と田中貴の二人きり。チケットにもわざわざ、「曽我部恵一(Vo/Gt)、田中貴(Ba)」と印刷してある。 とは言…