今年も家族で行ってきました、森道市場2018。
今回は会場近くの宿を予約。
そこに車を置いて会場まではタクシーで往復するという計画でしたが、今日は空車なんてないです!と配車を断られてしまったため、妻子と荷物を会場で降ろし、私だけが宿から会場まで歩いて向かうハメに。
2年前は予約できたんだけどな、まぁそれだけ人が集まるイベントになったってことだよな、良かったよね…と途中のコンビニで買った魚肉ソーセージをモグモグしながら3キロの道のりをトボトボと。
今日こそはと思っていた柴田聡子を観ることはできませんでした。なんかもう一生見れない気がする。
というわけで、私にとっての森道は蓮沼執太フィルがトップバッター。
ゴンドウトモヒコ、大谷能生、小林うてな、葛西俊彦に環ROYなどなど、大御所/気鋭の音楽家とエンジニアが奏でる美しいメロディ、リズム、ハーモニーが青空に溶けていく。ああ始まったねぇと聡子ショックに沈んだ私の心も一気に開放。
年齢も性別もバラバラのメンバーがずらりと並んだステージは、定時制高校のクラスと若き蓮沼先生のような自由さがあり(演奏中も喋ったりしてるし)とても楽しそうで良かった。
さて、続いてはそのままグラスステージで在日ファンクをトロンボーン歴1年の長女と並んで観る。
去年の夏のワールドビアサミットでLee & Small Mountainsと競演したのを観て以来。
ハマケン、流石のエンターテイナーぶりでサウンドチェックからバク転したりおっきい声出したり、オーディエンスを呼び込みまくる。ショービジネスは見てもらってナンボ、というJBばりの意識と根性を感じます。
もちろんJBばりなのは演奏もしかり。圧巻でした。
ジェントル久保田のタイトすぎるトロンボーンを目の当たりにした長女は「全然参考にならない」と弱々しく首を振っておりました。おう頑張れよ。
さて、ここで遊園地側へ移動。
実は今まで親が自分の見たいものを優先させてきた結果、子連れなのに遊園地側に足を踏み入れたことがなかったのですが、何ここ子ども天国じゃないですか!(今さら知ったかのように)。
うむ。君たちは好きなだけここで遊んでいたまえ、と鷹揚な父親のフリをして子供たちを放牧。いそいそとMORIMICHI DISCO-STAGEのHALFBYと小西康陽のDJへ。
しかし最初に面食らったのは音のデカさ!
私はどちらかというと音楽はできるだけ大音量で楽しみたい派だと思うんですが、HALFBYの時は難聴必至のやつ。耳がキンキンするよぅ…。
しかし小西康陽に替わってからはそれもいくぶん和らいで、思いっきりエンジョイミュージックさせて頂きました(EMCもかけてました)。もちろんデカすぎる音はHALFBYのせいってわけじゃないですけどね。
小西康陽という、誰も持っていないレコードを死ぬほどたくさん持っている神様みたいな人が、誰でも持っているレコードだけで老若男女を思いっきり楽しませるっていうのがすごく痛快だし、神様だけに許された領域ってものがあるなと思いました。とにかく最高でした。
ここで遊園地を満喫した子供たちと再び合流。
アジカンも観たかったけど、一緒にメリーゴーランド的なやつに乗って吐きそうになったりしてからグラスステージへ。
すでにこの日のトリ、オリジナルラブがリハ中。
木暮晋也、真城めぐみというレジェンドたちと共に『スキャンダル』を演奏している姿にもう理性が吹き飛んでしまいそうになる私。
中学生の頃に『結晶』で田島童貞をロストして以降、テレビ東京『モグラネグラ』を通じてとてもお世話になったオリジナルラブですが、実はこの日がライブ初体験。
一人体制になってからはちょっと追いかけきれなくなっちゃったんですよね。
でももう30年に届きそうなキャリアですからね、きっとすごいパフォーマンスを見せてくれるだろうとは思っていましたけど、あんなにすごいとは思わなかったよ。
自らが丹念に作り込んだ楽曲を、バンドのグルーブで燃やし尽くしてしまうような破天荒なパワーが爆発してました。高校生の頃に胸を熱くした『風の歌を聴け』から二曲もやってくれたのもグッときてしまった。
ちなみに娘も「一曲だけ知ってる曲やってた。あーまーくーってやつ(『接吻』)」と言っていましたが、こんなパンクな人が軽く3世代が知ってる国民的アンセムをモノにしてるってのもすげぇ。
もう一度ちゃんと聴き直してみます。
さて元ピチカートファイブの巨匠二人にヤラレた1日目の森道はここで終了。
あとはご飯を食べて帰るだけ、と思ったらタクシー乗り場に長蛇の列(JRが止まってたんですね)。
こりゃいつタクシー乗れるかわからないぞ…と途方にくれる。
こうなったら仕方ないと覚悟を決めて、一家で海沿いの暗い国道をまた3キロとぼとぼ歩いて宿まで帰りました。
グズる子どもと大量の荷物を引きずって歩く一家四人。夜逃げにしか見えなかっただろうな…。
というわけで、「タクシーは絶対につかまらない」ということを来年の教訓にしたい1日目でした。