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ドリーミー刑事のスモーキー事件簿

バナナレコードでバイトしたいサラリーマンが投げるmessage in a bottle

The Wisely brothersのライブを観ました

 

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というわけで、急遽やってきましたThe Wisely brothersライブ@K.Dハポン

京都から来たThe Fullteenzと2マン、と思ったらハポン。ってバンドとの3マンだった。
会場と一緒の名前だから気がつかなかったぜ…。

 

でも、そんなハポン。はちょっと面白いバンドだった。
最初は心配になるくらいにたどたどしい演奏だったけど、真面目そうな外見とは裏腹に、なんとも言えない怪しさが漂う音楽。特にシャーマニックなキーボードが印象的。
物販でドアーズとか好きなんですか?ってつい聞いてみたら「え、ドアーズって…なんですか?」みたいな反応で、自分が急に歳をとった気持ちになりましたよ…。


で、本日の大本命・The Wisely brothersであります。
ちなみに私が最後にハポンに来たのは去年の5月、最新作「HEMMING EP」のプロデューサー片寄明人率いるChocolat&Akito meets Mattson2のライブ。
勝手な縁を感じずにはいられません。

 

しかし、この日のライブのことを言葉にしようとすると、これがどうにも難しい。


外では雨が降っていて、近くで桜が咲いていた。

たまに電車の音が聞こえてくるライブハウスで、才能あふれる若きロックバンドの演奏を聴いた。

 

これだけの事実に、さらに言葉を付け加えることは、本当に正しいことなのか。
そうためらってしまうほどに、嘘のない、美しい音楽だった。

 

例えば「ワルツが聞こえる」と歌われる瞬間のギターのざらつきだったり、「メイプルカナダ」の感情の昂りに任せたようなドラム。

決して巧いとは言いがたい演奏の細部に宿る、ロックでしか表現できない鋭いイバラ。
心の中にある柔らかいものを、柔らかいまま放り出して、叩きつけてくるような歌。

こうした危うさにたまらなく胸が締めつけられるのと同時に、ロックの原器のようなものを見た気がすると言ったら大げさか。


しかし一方で、この前例や定型に拠らない瑞々しく自由な表現が、まさに「部屋の中を流れていく綿毛」のように、いつまでもそこに留まってくれるものではないということも、年をとった私は知っている。
ロックの神様はいつだって残酷で、青い才能は儚い。

 

その中で、この日聴いた最新作からの楽曲は、つかみどころのない彼女たちの魅力の輪郭をよりはっきりした線で書き込んだ印象を受けた。
片寄明人はこの「HEMMING EP」をバンドのこれから核になるようにと思ってつくったのかな、という気がした。

 

そう言えば、GREAT3も、繊細で柔らかい内面をロックという暴力装置で増幅させるようなバンドだもんな。

 

やっぱり俺はそういう音楽がどうしようもなく好きなんですよね。