久々の更新です。
細田瑞樹さんという若きミュージシャンが主催、自ら出演しているイベント「Dreaming Day vol.7」に行ってきました。
この日でちょうどイベント開始から一周年とのことでしたが、1年で7回ということは、2ヶ月に一回以上のペースで開催ってことじゃないすか。いや頭が下がります…。
さて、イベントのトップバッターはその細田“ヤングライオン”瑞樹が弾き語りで登場。
若干26歳とは思えないメジャーセブンス系のコードを多用した色彩豊かな楽曲に、若者らしい骨太で熱を帯びたボーカルという組み合わせ。これは若き日の鈴木茂あるいは(スタカン時代の)ポール・ウェラーの遺伝子か。
これはきっとバンドでやったらもっと素晴らしいだろうな…と思っていたところに、この日のトリであるThree Sunshineの浅野紘子がフルートでゲスト参加。
その組み合わせが実に素晴らしく、たった1音が加わるだけで楽曲の持つ世界がパカーンと広がったようであった。
続いて登場はtroeppa。
名古屋インディーの実力者4人による新バンド。今日が3回目のライブとのことだったのだけれども、バンドとしての佇まいがすでにずるい。キーボードの鈴村まどかを右手に、ギター、ベース、スタンディングドラムの男三人が並んで立っている姿が一筋縄ではいかない音楽性を雄弁に語っているのである。
曲はおそらく4人それぞれが書いているようで、ボーカルも4人全員が担当。それぞれのキャラが立ちつつも、共通したある種のセンチメントとユーモアをまとっているように思えた。その多様な音楽性を一言で表すのは難しいのだけれども、私が思い出したのはceroのファーストアルバム。特にできたばかりと言いながら披露してくれた新曲が良かった。
そして3組目はSaToA from 東京。
2年前にココナッツディスク吉祥寺で彼女たちのCD-Rを入手して以来、ずっとライブを観たかったのだけれどもタイミングが合わず。ようやくのことで念願がかなったわけだけれども、その過剰な期待をまったく裏切られることのない素晴らしいライブでした。
最新作『スリーショット』では音源では渋谷系との親和性も高い、60 ~70’sのソウル、ソフトロックを咀嚼した美しいメロディとハーモニーが印象的なのだけれども、ライブはもっとスリーピースバンドとしてのヒリヒリした感じが前面に出てきていて、もうめちゃくちゃにカッコよかった。
前者のポップスバンドとしての表情と、後者のガレージバンドとしての表情。それが一曲の中で、とても有機的に現れたり消えたりする様が予測不可能で、とにかく目が離せないのですよ。
これはちょっとまた観なければいけないやつだ…!という感じです。
そしてトリをつとめるのは、磯たか子率いるThree Sunshine。7月のGUIROとの対バンで見たSweet Sunshineを母体にした、フルートの浅野紘子、ドラムの春日井直人との三人編成。
当然音の数は減るのだけれども、演奏と歌の説得力、存在感がとても強力なので、会場がその世界観でぐんぐんと満たされていく。特に名古屋のシーンに疎い私にとって、浅野紘子、春日井直人という二人のミュージシャンの演奏力はかなりの衝撃。頭上を通る電車の音も、心なしか優しくなっているような気がした次第。
ラストでは細田瑞樹が再び登場。バンドをバックにキメて大団円。よき時間でした。
さて、この日と同じ場所で同じくらいよき時間になると間違いなしのイベントはこちら!
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ポップミュージックの伝説と未来が交錯するひととき。ぜひお見逃しなく!
-Sons of Nice Songs Vol.2-
日時:12/15(土)14:00開演
出演:関美彦、さとうもか
料金:前売2000円+1D(中学生以下無料)
予約web:https://reserva.be/dreamy1