この間のceroのライブでもそう思ったし、超久々にStone Rosesのファースト聴いた時も思ったんだけど、やっぱりロックロールの命はリズム、なによりドラムですよ。
ドラム良ければ全て良し、という格言が魚民のトイレの壁に書いてあるくらいですから。
この伝説的なファーストアルバムは、ドラムがレニじゃなかったらフツーのインディーロックですよ。
そんなところに届いたのがサニーデイ初のライブ盤"Birth of kiss"です。
手に入れてから毎日一回は聴いて歌って涙する。ホント最高のアルバムです。
5月の森・道・市場で観た時と同じ三人編成で、セットリストも似ているので、あの日の感動がそのままよみがえってくるようで思い入れもひとしおであります。
その理由の一つは、ただの良い曲というだけじゃなくて、青年期特有の、いささか理不尽な潔癖さと苛立ちみたいなものをはらんでいるからかなと思ったり。
(例えばそれは、11曲目"若者たち"後半のアウトロから次の"東京"への流れというか、ギャップに象徴されている気がする)
しかしやっぱり、その違いを生む鍵を握っているのは、丸山晴茂のドラムなんじゃないかと。
初めて録音物として丸山氏のライブ演奏にじっくりと接して、そんなことを思った次第。
彼のドラムは、むやみやたらと胸をドキドキさせてくれるというか、ある種の呪術性すら感じさせるというか、つまりプロとしてはあり得ないくらいヘタッピなんである。
でも、ここにはすっかり大人になってしまった我々がもう二度と・絶対に・死んでも取り戻すことのできない「まだ何者かになる前の気分」、世間ではモラトリアムと呼ぶ感覚が、真空保存されているとも思うのです。
あと、もう一つこのアルバムに関して言っておかなければならないことが。
このアルバムは初期から再結成後まで、満遍なく選曲されてるけど、どの時期の曲も素晴らしい!
以上であります。