ドリーミー刑事のスモーキー事件簿

バナナレコードでバイトしたいサラリーマンが投げるmessage in a bottle

リゾームライブラリーに行ってきました

 f:id:dreamy_policeman:20180902085855j:image

 

我が家からバスに揺られることわずか10分、近所の図書館で開催されるリゾブラへ行ってまいりました。

 


トップバッターはホールでシャムキャッツ

彼らのライブはほとんどちゃんと観たことがないので120%偏見なんだけど、シャムキャッツとは「ほんとは直球で勝負できるけど、あえてゆるい変化球ばっかり投げてくるピッチャー」だと思っていた。しかし、配信で観た今年のフジロックのライブがど直球の素晴らしさで、パソコンの前でちょっと涙ぐんでるしまったんだよ。

そしてこの日もその時と同じ誠実さで、心のキャッチャーミットにビシビシと145kmのストレートを投げ込んでくるライブだった。しょっぱなの『カリフラワー』のキラキラ感、『Travel agency』の夏休み感、そして『AFTER HOURS』の王道感。ああ全曲いい!

「東京で一番のロックバンド、シャムキャッツです」という自己紹介に誇張なし、と思えるライブだった。

 


続いてはスタジオ(小さな方の会場)でAlfread Beach Sandal。最初に観てからもう2年以上経ってしまったけど、今でも日本一歌うまいんじゃねーかこの人って本気で思っています。この日も朴訥とした表情から生み出されるマジックボイスが洞窟のような会場を飲み込んでいくようである。。。もっと聴いていたいと思ったが、夏バテか酸欠か、頭がクラクラしてきたので無念の離脱・休憩。

 


次はホールで個人的ヘッドライナー・GUIROである。彼らのライブをこの音響の下、この椅子に座ってGUIROを観れるとは、なんて贅沢なことでしょう。主催者様に感謝である。


メンバー前回のハポンと同じ(しかしこの1ヶ月で厚海さんを3回観てる…)。

なのでより成熟した、いわば完成形のようなステージを観れるのではないかとワクワクしていたのだが、その予想は半分当たり、半分外れた。

セットリストは前回同様。しかしその演奏は安定に向かうのではなく、それぞれがより高みへ上り、バチバチと火花を散らす緊張感を増していた。特に亀田暁彦によるシンセサイザーの切れ味はほとんど暴力的なまでに鋭さを増していたように思われ、それに呼応するように松石ゲルのドラムがグイグイと攻め上がってくるせめぎ合いが実にスリリングで、座席に座っているのが苦痛になるくらいのグルーヴだった(勝手である)。

やはりGUIROとは絶えず進化を続ける、完成形のない生き物のようなバンドなんだなと思い知った次第。しかし一番圧巻なのは、こんな嵐のような演奏にも関わらず「お盆だねぇ」なんつって泰然としていた高倉一修の胆力であることは言うまでもない。

 

カネコアヤノをチラッと観たあとは、環ROY×蓮沼執太×U-Zhaan。レイハラカミとの『川越ランデブー』の頃から好きだったけど、初めての生U-Zhaan。やっと会えたね…という感慨をよそに淡々とダラダラとステージ上で続くサウンドチェック。そしてそのままなし崩し的に本番へ突入。

この凄腕プロフェッショナル三人、リハと本番、リズムとメロディ、ラップと演劇、本気と冗談、予定と即興…あらゆる境界線をボカしつつ、意表をつきつつ、居合抜きのようなせめぎ合いを続けていく。観ているこちらも爆笑したり息を飲んだりアドレナリンを出したり、まったく気が抜けない。実にすごいものを観た。

それにしても途中で披露された、「蓮沼執太が実はニューヨークに住んでないんじゃないか疑惑」を歌にしたという『ベーグル』、曲調が在NY文化人の代表・坂本龍一の『Ballet Mecanique』にそっくりだったのはシャレが効きすぎているのではないだろうか。

 


その後もスタジオでHomecomingsやGEZAN、ホールで向井秀徳などを観て、どれも素晴らしかったのですが、ここらへんで体力の限界に達したようでメモが残っておりません…。いい加減なこと書いてもアレなんで、ここで筆を置きます。

また来年。