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ドリーミー刑事のスモーキー事件簿

バナナレコードでバイトしたいサラリーマンが投げるmessage in a bottle

File100:佐野元春 "Visitors -Deluxe edition-"

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ETV「ソングライターズ」を、ゲストの好き嫌いを問わず、毎週楽しみに観ていた私なので、この"VISITORS"を特集した「名盤ドキュメント」も当然ガッチリ観て、当たり前のように30周年記念ボックスが欲しくなってしまった。



でも、1万円近くするしなー、とイジイジしてたら女房サンタ殿がクリスマスに持ってきてくれました。



さて、私にとっての佐野元春を一言で表すなら、’スマートな天然紳士(ジェントルマン)’。


もう少し丁寧に言うと、若者や弱い者に優しく、大御所になった今も常に新しいこと挑戦している素敵な大人、というイメージであります。


なので、私よりも一世代上の人たちが「佐野元春=汗くさくてダサい」みたいなレッテルを貼ってることが全然ピンとこないというか、浜田省吾とかと間違えてね?くらいに思っていました。


佐野元春がどんだけトンガっててヒップでクールかなんて、"コンプリケーション・ブレイクダウン"を聴けば一発でわかるじゃないか、と。


その気持ちは、このボックスに入っている3枚のCDを聴いても、一切揺らぎませんでした。


真にエクスペリメンタルなポップミュージック。

最高です。


そして、このボックスのハイライトとも言うべき、1985年のVisitorsツアー最終公演のDVDを満を持して最後に見たわけなんですが、あれ?今の天然紳士ぶりとはちょっと違うぞ、と。



世界中のどこにもないような、ヒップホップとブルーアイドソウルとロックンロールをシャッフルしたようなサウンドを鳴らしちゃってる佐野元春ハートランドはマジ危険すぎる存在、ってことはもちろんなんですが、問題は衣装を中心としたビジュアル面。



佐野元春は謎のバンダナに謎の編み上げブーツみたいなの履いてるし、ドラムの古田たかしはバンドブーム感丸出しなTシャツだし、ギターの人は本当にバカテクなんだけど、頭に酔っ払ったサラリーマンみたいなネクタイ巻いてるし…。



いや、時代ですから。
人生いろいろ、ですから。



しかし、それらの諸事情を最大限にさっぴいても、出てくる言葉は一つ。



濃すぎる。



DVDは1時間くらいに編集されてるんですが、それでも見終わった時は思わず深い息がもれました。


決して悪い意味ではないんですが、しばらく佐野元春は聴かなくてもいいかなー、と思うくらい、ひたすら濃厚なライブでした。


まぁ、そんな濃度を持ったアーティストじゃなければ、長年にわたって色褪せない歴史的名盤をつくることはできないんだなと思ったのと同時に、上の世代の人たちが言う「佐野元春=汗くさい」というレッテルにも、わずかながらの根拠があるんだな、と理解した次第。


はい。

そんなこんなで、14年のCD購入は以上で終了。

最後はボックスセットというらしからぬブルジョアフィナーレとなってしまいましたが、 なんとか2カ月遅れで2014年のレビュー完了であります。