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ドリーミー刑事のスモーキー事件簿

バナナレコードでバイトしたいサラリーマンが投げるmessage in a bottle

File040:矢野顕子"Love Life"

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出張ブックオフ三連戦。一枚目は矢野顕子
これ、中学生の時によく姉のカセットテープを拝借して聴いてました。


矢野顕子というと、自由奔放なカバー曲(ex.すばらしい日々)の印象から、なんともとっつきにくいアーティストというイメージもあるけれども、91年発表のこの作品の収録曲はどれも端正かつポップで、アレンジ・演奏を含めたクオリティがメチャ高い。


パット・メセニーをはじめ、大物ミュージシャンを従えての、矢野顕子初のセルフプロデュース作ですが(それまでは坂本龍一プロデュース)、文句無しのポップス名盤と言ってもいいんではないでしょうか。



一方、歌詞の方は、(おそらく)プライベートで色々あった時期なので、愛する人の不在、家族と暮らしを守ること、といったテーマが多くて、静謐な言葉の裏にどれだけの感情が押し込まれているのかと想像するとぐっときてしまいます。



でも、茶化すわけではないんですが、『本当に たまにね  お母さんもほめられたい  なでられたい』というフレーズが印象的な"いいこ いいこ"という曲が入っていて、歌詞はほのぼのしてるんだけど、そんな歌が鉄壁フュージョン風なサウンドに乗っかってるのを聴くと、いやこんな天才お母さんを気安くホメるとか撫でるとか無理っすよ、と思ってしまいます。

アーティストって、因果な商売ですね…と少し切なくなってしまいます。

極めて余計なお世話ですが。



でも同時に、じゃあ天才でもない俺の家庭は大丈夫か、と思わず胸に手を当てさせられてしまうリアリティと力強さもあったりして、既婚男は必聴かもしれない。


中学生の時には分からなかったことが、この年になると沁みるよ。


LOVE LIFE

LOVE LIFE